るつぼに溶ける
『眠れない夜』が『起きたくない朝』へシームレスに移行する。 なんでもいいから角膜に活字が欲しくて、感情が欲しくて、好きなアーティストのアンチスレを過去ログまで読み耽った。この夜に寄り添っていてくれるのなら、アンチだろうがAIだろうが構わなかった。自分以外の思考が脳みそを通過していくのがただただ心地良かった。空が濃紺から徐々に朝の色になっていく一部始終を目撃している自分に辟易した。 カァ。カァ。私に朝を告げる鳥は雀ではなく烏である。帰省しているときに限っては烏骨鶏だが、まあ、年に360日は烏である。烏は夕方だから鳴くのではなくて、空が朱くて泣いているだけなのだ、きっと。 「あ、アイス買ってたわ」 ふと冷凍庫の奥に眠るMOWの存在を思い出して、布団に沈み込むのをやめた。
WRITTEN BY
Chelsea軽妙な会話劇、キャラクターの立った物語が好きです。 140字ss、掌編など。
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