指先の境界
指先が、ふと頬に触れる。 その柔らかな温度が好きだ。 少しザラついた、硬くなった指の腹の感触。 こちらを見つめ、確かめる真っ直ぐな視線に嘘も偽りもない。 そこから、確かめるように指先は耳の後ろに、手の平は頬に触れた。 私はそこに頬を寄せ、目を閉じる。 うっとりと、夢見る少女のように。 もしくは、運命も命も預けるように。 「そんな風に、全てを委ねられても困る。俺はそこまで責任は負えない」 そう、困ったように眉根を寄せた人に視線を向けて、私はそっと微笑んだ。 「責任を取ってくださいなんて、言いませんよ。ただ、こうしていたいのです」 これが私の願い。私の想い。私の……愛。 貴方がどんなに酷い事をしようと、私を裏切ろうと、それを問う事はしない。 さぁ、今度はどのような結末を迎えるのでしょう? この愛は何度でも回る、輪廻の中なのだから――
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凪瀬夜霧執筆歴20年以上の腐女子です。 主にBLを中心に書いておりますが、基本は何でも書きます。 色々なサイトで書いているので、気に入ってくださったら遊びにきてください。
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